粗製の体感で綴る駄文です。
かれこれ十年以上も無駄に地味にシリーズが続いてるアーマードコアですが、次世代機の4からは、レイヴンからリンクスに、ノーマルからネクストに設定が変更され、実際にゲームスピードも飛躍的に上昇しました。
QBによる機体の激しい挙動は、一瞬で敵に距離を詰めることが可能となり、連続や二段QBをOBの代用とすることで、低リスクでの接近が可能となりました。
これにより、手軽に接近できるWライ軽二による突撃と、狙撃兵装で身を固めた引き撃ちなどがメタ機体として存在しました。
しかし、長い期間の調整で辿り着いたこのバランスを全て棒に振り、フォーアンサーは強武器ミサイルを装備するGA重二がオンラインを埋め尽くしました。前作序盤でも量産機は存在しましたが、命中率の高い誘導兵器を主力とする今回の量産機は、かなりの低ランクプレイヤーでさえ、機体を動かすことなく弾幕を垂れ流すことを可能にしました。これにより、普通レベルのプレイヤーですら、突撃機を使った場合、粗製が立ち止まって撃ってくる垂れ流しに対して回避行動を取らざるを得ず、明らかにゲームバランスは狂っていました。
一部のランカーが超高速の軽二やタンクを使っていますが、中堅の到達できないレベルの腕で運用されるこれらの機体は、メタ機体足り得ませんでした。
前置きが長くなりました。
先日配信されたレギュ1.2によって、上記の閉塞的状況は一変します。ブースタの大幅な性能向上と、計算式の変更(未確認情報)により、機体の平均速度が著しく上昇し、軽二が台頭してきました。
そして、ブレードがメタに登場しています。
パーツ全体は前作の1.6をベースにした調整が行われており、一部産廃は残っていますが、武器・フレーム関連はそこそこバランスがよくなっているように思えます。
やはり、環境に最も大きな影響を及ぼしているのが、QB関係の変更です。
まず、QBというシステム自体について思うところを。
旧作に登場したエクステンションの追加ブースタは、一定方向に瞬発的な移動を可能にするものでしたが、連動ミサイルやミサイル迎撃装置などの、撃ち合いに直接影響するこのスロットを消費するのは、リスクに見合っていませんでした。
しかし、前作のAC4からは、これを発展させたQBが標準機能として搭載され、設定上のノーマルとの圧倒的な性能差を最も体現する機体の挙動を可能にしました。
ロボットゲームにおいては、アヌビスという神作品がありますが、糞と言われるZ.O.Eでは、前者に比べてジェフティがめちゃくちゃ弱いです。しかし、だからこそ、ダッシュの初速部分を使った切り返しやローリングによる位置取りからの格闘戦が非常に面白く、僕は個人的にZ.O.Eがとても好きです(もちろん後発のアヌビスの方が様々な面で向上しています)。
それに引き替え、ACシリーズは、作品が進むごとに、機体を動かす面白さがどんどん減っていきます。元々、アクションRPGの延長線上にあるロボットアクションに、カスタマイズ要素を加えたのがACでしたが、移動も捕捉も自力で行うアナログな操作感は、バーチャロンとは違って、ロボットを動かす楽しさを感じさせてくれました。
ところが、N系での熱量増加によって、機体を動かす際に、何かと負荷を気にしなくてはならなくなりました。アセンというパズル要素を楽しむプレイヤーには、ミッションを楽しむ事はできたと思いますが、俺はチャロンでもACでも格ゲーでも、軽くて速く動けるのが気持ちよかったので、N系は、動かしていて全く面白くありませんでした。
しかし、4でQBが導入されると、機体調整と称して、シミュやテストに無駄に時間を浪費できるくらい、ネクストの操縦に魅力を感じました(もちろんオンライン対戦のおかげでモチベが維持されるというのもありますが)。例えば、旧作の接近戦では、お互いサテライトしあってくるくる回ったりするなど、効率的な動きをすることが優先されますが、QBがあれば、前QBで交差→QTで旋回して一方的に攻撃(俗に言う交差戦)、というような、機体を振り回す立ち回りが可能になりました。
ミサイル回避の切り返しも、旧作では左右平行移動によるケツ振りが基本でしたが、QBでは、左右の平行移動からさらに前後のQBにつないだりできるなど、動きのバリエーションがかなり増えています。
もちろん4の対戦も、突き詰めていけば効率の問題でした。しかし、ENを大量に消費するかわりに、機体に無理矢理にでもノーマルでは不可能な挙動を取らせることができたのは、軽量機が好きな俺には、とても嬉しいものでした。
多分同じ感想を持つ人はいっぱいいると思います。
そしてレギュ1.2におけるQBです。
まず、全体的に出力が上昇し、最大速度が向上しています。
次に、計算式の変更が噂されていますが、噴射時間よりも出力の影響が大きくなりました。
これをイメージ化してみます。
具体的な計算式は分かりませんが、おそらくパラメータとして記載されている数値に、様々な補正などをかけていくんだと思います。そして、噴射時間よりも出力が重要視されるというのは、次のような感じではないでしょうか。
得られる合計の推力は出力×噴射時間ですが、単位時間当たりの速度が出力のみに依存すると仮定すれば、機体速度は出力で決まります。
仮に、噴射時間が2倍になるような補正をかけられていたとします。機体重量が同じ場合、速度は出力のみに依存するので、速度は同じまま、移動距離が2倍になります。
ところが、出力が2倍になるような補正だった場合、推力に依存する移動距離は同じく2倍になりますが、今度は速度も2倍になります。結果として、単位距離当たりを進むのにかかる時間は短くなるので、近距離からQBで接近してくる敵は、これまでより早送りされたような挙動に見えるのではないでしょうか。
単に出力高いから速度出てるだけって言えるんですがまあ・・・。
このような変更だったとすれば、ブレードが脅威になるのは当然です。QBの性能上昇によって、確かに以前よりリーチ=突撃で詰められる距離は伸びているので、単純に有効射程が広がっています。その上で、出力の影響が大きいシステムとなると、そのブレード中の速度が大きくなるので、仮に今までと同じ間合いから振ったとしても、相手の斬り動作を見てからの回避の猶予時間は少なくなります。
なんか書いてるうちに当たり前のことを垂れ流してただけのような気もしますが、速度の上昇はブレードだけの話ではありません。噴射が2倍補正だった場合と出力が2倍補正の場合とでは、移動距離が同じでも、後者の速度が速くなるため、同じQB回数で前進する攻め機の速度が速くなったことで、接近するまでの間に、引き撃ちにさらされる時間が減ります。これも、突撃機にとって追い風になっているのではないでしょうか。
また、レギュ1.1で猛威を奮ったミサイルは、カテゴリ毎に適切な「調整」が行われましたが、数値上は、そこまで弱体化してはいません。
しかし、速度が向上したことで、ミサイルに対して切り返しによるすれ違い回避を行う際、弾に近づいている時間が減るので、被弾のリスクは減るでしょう。また、従来のすれ違いによって誘導を切るという回避の他にも、被弾直前に切り返すという回避方法でも、回避幅を移動する時間が減っているので、ミサイルの反応→旋回が遅れ、回避しやすくなっています。
下記の動画の3:00前後に、レギュ1.2の神髄を見た気がします。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3713654
昨日のランクマッチでは、散布ミサイルを使われました。相対的に低い命中率と自爆のリスクから産廃と呼ばれる散布ですが、すれ違っても誘導が切れず、しつこく追われました。が、追われるだけで、しっかりと切り返せば、回避できます。
ACにおける誘導兵器は、「回避できない重量級は当たっても痛くなく、当たると痛い軽量機はしっかり動けば回避できる」というのが理想だと思います。32連の問題点は、回避に割かなければいけない時間が増えることで一方的なゲーム展開になることでしたが、QBの挙動が素早くなり、さらに32連の攻撃回数も減っているので、数値を見ただけでは分からない、うまい調整になっていると思います(個人的に弾数減少はさして影響が無いと思っていたので)。
結論としては、せっかくネクストなんだから、QBふかしまくろうぜという、クーガーに喧嘩を売っているとしか思えないものです。
ですが、速度の上昇は、ラグの原因になるらしいです。実際、追加ブースタを背負ったライールのブレードは、ラグ(同期ズレ)によるワープによって、文字通りゼロシフト状態になっているため、せっかくメタ入りしたブレードが、そのまま厨武器認定されてしまいます。
重量機に対するアンチアセンであるブレがメタから姿を消すのは、古参として現代に蘇ったかつてのブレホに思いを馳せる俺には、少々残念です。
某所のEFZの紹介文で、オフとオンは別物という言葉がありましたが、ACプレイヤーは、熱が入りすぎて、オンと切っても切れない関係にあるラグに対して、まだうまく向き合えてないのではないかと思います。
とはいえ、対戦する以上は、やはり正常な環境でプレイしたいものです。
あとは、グレネードなどの一発系が、この速度にもきちんとあたるような性能になって欲しいですね。そうすれば、QBをケツ振り回避ではなく位置取りに使わなければならなくなり、前作終盤のような、効率を重視した動きが開発される環境になるのではないでしょうか。
こう考えると、旧作の対戦に近づく感じになり、ACというアナログなロボットゲームが積み上げてきた歴史を感じます。
ゆっくりレギュ調整した結果がこれだよ!!
かれこれ十年以上も
QBによる機体の激しい挙動は、一瞬で敵に距離を詰めることが可能となり、連続や二段QBをOBの代用とすることで、低リスクでの接近が可能となりました。
これにより、手軽に接近できるWライ軽二による突撃と、狙撃兵装で身を固めた引き撃ちなどがメタ機体として存在しました。
しかし、長い期間の調整で辿り着いたこのバランスを全て棒に振り、フォーアンサーは強武器ミサイルを装備するGA重二がオンラインを埋め尽くしました。前作序盤でも量産機は存在しましたが、命中率の高い誘導兵器を主力とする今回の量産機は、かなりの低ランクプレイヤーでさえ、機体を動かすことなく弾幕を垂れ流すことを可能にしました。これにより、普通レベルのプレイヤーですら、突撃機を使った場合、粗製が立ち止まって撃ってくる垂れ流しに対して回避行動を取らざるを得ず、明らかにゲームバランスは狂っていました。
一部のランカーが超高速の軽二やタンクを使っていますが、中堅の到達できないレベルの腕で運用されるこれらの機体は、メタ機体足り得ませんでした。
前置きが長くなりました。
先日配信されたレギュ1.2によって、上記の閉塞的状況は一変します。ブースタの大幅な性能向上と、計算式の変更(未確認情報)により、機体の平均速度が著しく上昇し、軽二が台頭してきました。
そして、ブレードがメタに登場しています。
パーツ全体は前作の1.6をベースにした調整が行われており、一部産廃は残っていますが、武器・フレーム関連はそこそこバランスがよくなっているように思えます。
やはり、環境に最も大きな影響を及ぼしているのが、QB関係の変更です。
まず、QBというシステム自体について思うところを。
旧作に登場したエクステンションの追加ブースタは、一定方向に瞬発的な移動を可能にするものでしたが、連動ミサイルやミサイル迎撃装置などの、撃ち合いに直接影響するこのスロットを消費するのは、リスクに見合っていませんでした。
しかし、前作のAC4からは、これを発展させたQBが標準機能として搭載され、設定上のノーマルとの圧倒的な性能差を最も体現する機体の挙動を可能にしました。
ロボットゲームにおいては、アヌビスという神作品がありますが、糞と言われるZ.O.Eでは、前者に比べてジェフティがめちゃくちゃ弱いです。しかし、だからこそ、ダッシュの初速部分を使った切り返しやローリングによる位置取りからの格闘戦が非常に面白く、僕は個人的にZ.O.Eがとても好きです(もちろん後発のアヌビスの方が様々な面で向上しています)。
それに引き替え、ACシリーズは、作品が進むごとに、機体を動かす面白さがどんどん減っていきます。元々、アクションRPGの延長線上にあるロボットアクションに、カスタマイズ要素を加えたのがACでしたが、移動も捕捉も自力で行うアナログな操作感は、バーチャロンとは違って、ロボットを動かす楽しさを感じさせてくれました。
ところが、N系での熱量増加によって、機体を動かす際に、何かと負荷を気にしなくてはならなくなりました。アセンというパズル要素を楽しむプレイヤーには、ミッションを楽しむ事はできたと思いますが、俺はチャロンでもACでも格ゲーでも、軽くて速く動けるのが気持ちよかったので、N系は、動かしていて全く面白くありませんでした。
しかし、4でQBが導入されると、機体調整と称して、シミュやテストに無駄に時間を浪費できるくらい、ネクストの操縦に魅力を感じました(もちろんオンライン対戦のおかげでモチベが維持されるというのもありますが)。例えば、旧作の接近戦では、お互いサテライトしあってくるくる回ったりするなど、効率的な動きをすることが優先されますが、QBがあれば、前QBで交差→QTで旋回して一方的に攻撃(俗に言う交差戦)、というような、機体を振り回す立ち回りが可能になりました。
ミサイル回避の切り返しも、旧作では左右平行移動によるケツ振りが基本でしたが、QBでは、左右の平行移動からさらに前後のQBにつないだりできるなど、動きのバリエーションがかなり増えています。
もちろん4の対戦も、突き詰めていけば効率の問題でした。しかし、ENを大量に消費するかわりに、機体に無理矢理にでもノーマルでは不可能な挙動を取らせることができたのは、軽量機が好きな俺には、とても嬉しいものでした。
多分同じ感想を持つ人はいっぱいいると思います。
そしてレギュ1.2におけるQBです。
まず、全体的に出力が上昇し、最大速度が向上しています。
次に、計算式の変更が噂されていますが、噴射時間よりも出力の影響が大きくなりました。
これをイメージ化してみます。
具体的な計算式は分かりませんが、おそらくパラメータとして記載されている数値に、様々な補正などをかけていくんだと思います。そして、噴射時間よりも出力が重要視されるというのは、次のような感じではないでしょうか。
得られる合計の推力は出力×噴射時間ですが、単位時間当たりの速度が出力のみに依存すると仮定すれば、機体速度は出力で決まります。
仮に、噴射時間が2倍になるような補正をかけられていたとします。機体重量が同じ場合、速度は出力のみに依存するので、速度は同じまま、移動距離が2倍になります。
ところが、出力が2倍になるような補正だった場合、推力に依存する移動距離は同じく2倍になりますが、今度は速度も2倍になります。結果として、単位距離当たりを進むのにかかる時間は短くなるので、近距離からQBで接近してくる敵は、これまでより早送りされたような挙動に見えるのではないでしょうか。
単に出力高いから速度出てるだけって言えるんですがまあ・・・。
このような変更だったとすれば、ブレードが脅威になるのは当然です。QBの性能上昇によって、確かに以前よりリーチ=突撃で詰められる距離は伸びているので、単純に有効射程が広がっています。その上で、出力の影響が大きいシステムとなると、そのブレード中の速度が大きくなるので、仮に今までと同じ間合いから振ったとしても、相手の斬り動作を見てからの回避の猶予時間は少なくなります。
なんか書いてるうちに当たり前のことを垂れ流してただけのような気もしますが、速度の上昇はブレードだけの話ではありません。噴射が2倍補正だった場合と出力が2倍補正の場合とでは、移動距離が同じでも、後者の速度が速くなるため、同じQB回数で前進する攻め機の速度が速くなったことで、接近するまでの間に、引き撃ちにさらされる時間が減ります。これも、突撃機にとって追い風になっているのではないでしょうか。
また、レギュ1.1で猛威を奮ったミサイルは、カテゴリ毎に適切な「調整」が行われましたが、数値上は、そこまで弱体化してはいません。
しかし、速度が向上したことで、ミサイルに対して切り返しによるすれ違い回避を行う際、弾に近づいている時間が減るので、被弾のリスクは減るでしょう。また、従来のすれ違いによって誘導を切るという回避の他にも、被弾直前に切り返すという回避方法でも、回避幅を移動する時間が減っているので、ミサイルの反応→旋回が遅れ、回避しやすくなっています。
下記の動画の3:00前後に、レギュ1.2の神髄を見た気がします。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3713654
昨日のランクマッチでは、散布ミサイルを使われました。相対的に低い命中率と自爆のリスクから産廃と呼ばれる散布ですが、すれ違っても誘導が切れず、しつこく追われました。が、追われるだけで、しっかりと切り返せば、回避できます。
ACにおける誘導兵器は、「回避できない重量級は当たっても痛くなく、当たると痛い軽量機はしっかり動けば回避できる」というのが理想だと思います。32連の問題点は、回避に割かなければいけない時間が増えることで一方的なゲーム展開になることでしたが、QBの挙動が素早くなり、さらに32連の攻撃回数も減っているので、数値を見ただけでは分からない、うまい調整になっていると思います(個人的に弾数減少はさして影響が無いと思っていたので)。
結論としては、せっかくネクストなんだから、QBふかしまくろうぜという、クーガーに喧嘩を売っているとしか思えないものです。
ですが、速度の上昇は、ラグの原因になるらしいです。実際、追加ブースタを背負ったライールのブレードは、ラグ(同期ズレ)によるワープによって、文字通りゼロシフト状態になっているため、せっかくメタ入りしたブレードが、そのまま厨武器認定されてしまいます。
重量機に対するアンチアセンであるブレがメタから姿を消すのは、古参として現代に蘇ったかつてのブレホに思いを馳せる俺には、少々残念です。
某所のEFZの紹介文で、オフとオンは別物という言葉がありましたが、ACプレイヤーは、熱が入りすぎて、オンと切っても切れない関係にあるラグに対して、まだうまく向き合えてないのではないかと思います。
とはいえ、対戦する以上は、やはり正常な環境でプレイしたいものです。
あとは、グレネードなどの一発系が、この速度にもきちんとあたるような性能になって欲しいですね。そうすれば、QBをケツ振り回避ではなく位置取りに使わなければならなくなり、前作終盤のような、効率を重視した動きが開発される環境になるのではないでしょうか。
こう考えると、旧作の対戦に近づく感じになり、ACというアナログなロボットゲームが積み上げてきた歴史を感じます。
ゆっくりレギュ調整した結果がこれだよ!!
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