ワープワールド - 4 -
さて、受験が本格化し、ワープの調整は一旦停止。
ディセンション発売から7月の頭までは、ステロばかり触ってた。

そして7月にメッセでのらりくらりといじっていたのが、《春の鼓動/Heartbeat of Spring(CHK)》をメインに据えた最後のバージョンである。


Main)
4《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder(CHK)》
4《ウッド・エルフ/Wood Elves(9ED)》
4《無政府主義者/Anarchist(9ED)》
4《骸骨の吸血鬼/Skeletal Vampire(GPT)》
4《はびこり/Overgrowth(9ED)》
4《春の鼓動/Heartbeat of Spring(CHK)》
4《信仰の足枷/Faith’s Fetters(RAV)》
4《歪んだ世界/Warp World(RAV)》
4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top(CHK)》

4《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard(CHK)》
3《カープルーザンの森/Karplusan Forest(9ED)》
3《氷の橋、天戸/Tendo Ice Bridge(BOK)》
1《踏み鳴らされる地/Stomping Ground(GPT)》
1《寺院の庭/Temple Garden(RAV)》
1《影の家、ダスクマントル/Duskmantle, House of Shadow(RAV)》
1《取引の教会、オルゾヴァ/Orzhova, the Church of Deals(GPT)》
5《森/Forest(RAV)》
4《山/Mountain(RAV)》
1《平地/Plains(RAV)》

Side)
3《クローン/Clone(9ED)》
4《防御の光網/Defense Grid(9ED)》
4《亡霊の牢獄/Ghostly Prison(CHK)》
4《象牙の仮面/Ivory Mask(9ED)》


この時点でもサイドはまだ間違ってるので触れない。

このデッキの特徴は、メインからの《信仰の足枷/Faith’s Fetters(RAV)》投入でスピードは若干落ちたものの、ワープが途切れても安全にターンを返せることである。
今までワープ中のパーマネント数増加は《ウッド・エルフ/Wood Elves(9ED)》と《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard(CHK)》、そして《狩り立てられたトロール/Hunted Troll(RAV)》だったわけだが、相手に強制的に4体ものフライヤーを与えてしまう(場合によってはもっと)トロールはなにかと危険であった。
足枷の4点ゲインは、ギルランのリカバリーとしての役目の他に、このフライヤーによる4点ダメージを一回帳消しにするという意味合いも含んではいたが。

トロールを《骸骨の吸血鬼/Skeletal Vampire(GPT)》に変更したことで、ワープが途切れても危険ではなくなった上に、《屈辱/Mortify(GPT)》や火力をマナコスト無しで回避できる生物として、ブロッカーとしてもアタッカーとしても活躍が期待できる。
黒のダブルシンボルは通常出ないが、果樹園や《氷の橋、天戸/Tendo Ice Bridge(BOK)》が2枚並んだり、1枚と《春の鼓動/Heartbeat of Spring(CHK)》で無理矢理出すことができる。しかし、元々このスロットに入っていたトロールも、ワープ前に単体でキャストすることは想定していなかったため、吸血鬼がワープ前にプレイ出来なくてもかまわないと思っていた。

これは長い間トロール型ワープを回してきたせいで変な思いこみをしていたのかも知れない。冷静に考えて、先に挙げた、ワープの欠点?に思いっきり該当していた。

ちなみに大会中に、M氏に、吸血鬼の役目を担う代わりのクリーチャーとして、《鐘楼のスピリット/Belfry Spirit(GPT)》を提案された。これはデッキコンセプトにも合い、白は単体でのキャストも可能なので、これに関しても後で考察してみようと思う。



さて、この形で大会に持ち込もうとしていたのだが、すでに全ての青がらみのギルドが出そろっている以上、カウンターを使用されるのは避けられない。特に、もたもたしていると殴り殺されてしまうクロックパーミ系は鬼門であった。

カウンターにはサイドから・・・とある種あきらめのように思ってはいたが、実際、《防御の光網/Defense Grid(9ED)》を置いても、《春の鼓動/Heartbeat of Spring(CHK)》で相手のマナが倍増するとグリッドが意味を為さない場合が想定された。そのため、サイド後にグリッドを使う際、春の鼓動を《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》に交換するという手も考えた。しかし、《ウッド・エルフ/Wood Elves(9ED)》と《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder(CHK)》双方を最大限に生かす現状の3色では、上記のような土地配分になってしまい、森が7枚では、1マナ圏のブーストとして機能する《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》を使うには効率が悪すぎ、またワープ中に対象が得られない可能性もあったため、採用を見送り続けてきた。

しかし、大会直前に再びEi-mから《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》を提案されてデッキのマナ配分について考えたとき、実は赤と緑ではマナを揃える優先度が違っていたということに気が付いた。
つまり、マナブーストに使用する緑はデッキの基本とも言える色だが、赤マナは《歪んだ世界/Warp World(RAV)》をキャストする瞬間のみ必要であっただけなのだ。
今までは、仮にワープ中に鼓動が張れたとしても赤マナソースが場になければ意味がないとして赤い土地をある程度確保しようとしていたが、《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》が効率良く使えるならば、常に色事故の心配から解放されることになる。
これに気付いたのは大会二日前。正直、もっと早く気が付いていれば良かった。Ei-mの提案する大幅な土地バランスの変更により、《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》を効果的に使用するための新しい土地配分が決まり、5枚目のドローサポートとして《海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea(SOK)》を投入し、それが当日の大会で使用したレシピとなる。




なお、大会直前であったこの時期、他にも様々なことに気が付く。

今までのデッキコンセプトは、とにかくワープが途切れることがないようにし、無限回のワープで機能する勝ち手段を使用するというものだった。
しかし、スペルの多いコントロール、特にこちらの苦手なカウンター多めのデッキなどは、一度ワープすると場が非常にこちらに有利になる確率が高い(あくまで確率だが)。そのため、この手のコントロール相手には、一定量のパーマネント数を確保してから無限ワープに持ち込むよりも、どれだけ早く一回目のワープを決められるかということが重要となった。
実際、《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》の採用で、基本ターンはおよそ1ターン早まった。撃つだけなら最速3Tである。

また、赤マナのあり方について考え直したとき、半年前に松長が提案していたのに何故か今まですっかり忘れていた《血染めの月/Blood Moon(9ED)》というカードの存在を思い出した。これは、天敵であるトロンや、コントロールでありながらパーマネントの多い太陽拳に効果を発揮し、しかも自分は特殊地形が多いにもかかわらず、《歪んだ世界/Warp World(RAV)》を撃つための赤マナに困るわけではないという、願ったりかなったりのカードであった。
これを牧場主に指摘されたのは大会前日。

サイドの構築で息詰まっていたため、とりあえずこれを採用。



しかし、大会では全敗であった。
3回の対戦のうち、クロックパーミとランデスは元々の相性の悪さもあったが(特に《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》の採用は後者への耐性がひどく落ちる)、2戦目のZOOは、ブン回りされない限り、今大会でのマッチアップで唯一互角の相性だっただけに、森を増量したことによるプレイングミスも起こして負けてしまったのが残念であった。すなわち、赤マナの扱いである。

さらには、サイドチェンジも練り込めておらず、有効なサイドボーディングが出来なかった。



次回は対戦内容と、新たに提案された意見を元に、ワープの新しい形について考えてみたい。

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